書名: |
貧者のスプーン・侘助 -田窪 ふみ作品集 - |
著(訳)者: |
田窪 ふみ |
発行社(者): |
㈱共和印刷出版部 |
印刷所名: |
㈱共和印刷 |
サイズ: |
四六判 |
ページ数: |
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発行年月: |
2015(平成27)年11月28日 |
分類: |
(03) 文芸=小説部門 |
定価(本体): |
定価(本体)1500円 |
<内容紹介>
(貧者のスプーン)
ドイツが東西に分断されていた時代、商社マンとしてかの地を
訪れ、東ベルリンで知り合った若いドイツ人女性への思慕を抱き
つつ中年になって、思い出のベルリンの町を再訪した日本人男性の
その女性の探索と回顧の念を描出した一篇、統一されたドイツの
現状を背景にひとときの恋人へ思いを馳せる悲哀感を表現している。
(侘助)
天正十九年秋、千利休は太閤秀吉の勘気を被り暘死する。
千家の持ち屋敷は総て揚り屋敷となるが、今市屋敷に独り留って
備前に下って行った利休の実子道安の帰りを待つ女使用人の独自録。
利休屋敷で出合った千家の人々や利休の茶の湯とは一線を画した山科
の1貫の事を追憶しながら雪下の侘助の花を気遣う日々をすごす。